家族がいる場合、仕事などで渡米が決まる(もしくは打診がある)と、まず一番に考えるのは、駐在員が一人で行くのか、家族全員で行くのか。
また、家族全員で行くとしても、駐在員一人が先に行ってから家族が渡米するのか、家族で同時に渡米するのかどうかではないでしょうか。
もし家族の渡米のタイミングを選べるとしたら、どうするのがいいのでしょう?特に今は、コロナが流行している中ですので、悩む方も多いと思います。
この記事の体験談が、今、悩んでいる方のヒントとなればうれしいです。
一般的な 渡米のタイミングと選択
渡米するように会社から話があった。
まずは、一人で行って、準備が整ってから
家族に来てもらったほうがいいのかな?
でも、コロナのこともあるし、離れて暮らすのも不安だな。
次にいつ会えるかもわからないし・・・
渡米は一人で行くべきか、
家族で一緒に行くべきか悩んでいます。
一人で行くべきか、家族で行くべきか
そしてそのタイミングも
とても悩みどころですよね。
私たちは、コロナが流行する2020年6月に
夫婦二人で同時に渡米しました。
実際に渡米してみた経験をもとに
メリット・デメリットをお伝えしますので、
参考にして考えてみてください。
一人で渡米するのか、家族で渡米するのかという選択は、家族構成や家庭の状況、赴任予定の地域の状況などによって様々です。
私の周りの方は、渡米の時期には差がありますが、家族で一緒に渡米という選択をされている方が多いです。
一方、お子さんの受験が控えている、配偶者が仕事を辞めたくない(or休職したくない)、介護が必要な家族がいるなど、日本から離れられない理由があると、家族を日本に残し、一人単身での渡米を選択される方もいるでしょう。
加えて、今はコロナのこともあり、家族で渡米を予定していたけど、一人で行くことに変更した、家族で渡米していたけど、家族は日本に一時帰国となったなど、という話も聞きます。
駐在妻の方にお話を伺っていると、家族が渡米するタイミングは、一般的に「駐在員本人が先に一人でアメリカへ行き、生活の基盤が出来上がってから家族が渡米する(2,3か月~半年後)」と規定で決めらている会社が多いようです。
しかし、渡米の期間が1年など短期間に決まっている場合は、家族で同時に渡米するという選択をされる方が多いようです。
夫の会社は、家族の渡米のタイミングを
選ぶことができたため、私たちは
夫婦二人、家族で同時に渡米することを決めました。
コロナ禍での渡米 メリット・デメリット
こちらで記載しているメリット・デメリットは実際に夫婦2人でコロナの中、渡米した経験と比較し考えたものです。状況やその人の性格、感じ方によっても違うことはお含みおきください。
一人で先に渡米する場合
・家族の心配をすることなく、仕事や必要な手続きを進めることができる。
・一人なので、身軽に様々なところへ行ける。
・在宅ワーク(ホテルワーク)でも、一人で集中して仕事ができる。
・家族は、ある程度準備が整ったあと渡米することになるので、ストレスがすくない。
・基本的に引きこもり生活。会社にも行かず人に会わない生活なので、さびしくなる。
・新しい環境での仕事やいろいろな手続きに追われ、食事のことなど自分の健康のことまで気がまわらない。
(うつ症状など病気になってしまう方もいるそうです)
・一度渡米後、家族をあとから日本へ迎えに行くのはコロナの前の時より大変。
・引っ越しの手続きなどは、残っている家族だけですべて行わなければならない。
・いつ家族に会えるのか、いつ一緒に暮らせるのか、見通しが立たないことも。
・子どもがいた場合、渡米できるまでずっとワンオペ育児になる可能性がある。
・渡米後の手続きは後からきた家族の分を別に行う必要がある。コロナで入れる人数制限などがあり、本人以外が同行して手助けができない場合もある。
家族同時に渡米する場合
・家族といつ次に会えるのかの心配がない。安心感。さみしくない。
・引越しや渡米後の手続きを、夫婦・家族の分まとめて行える。
・子どもがいる場合、大人二人のほうが渡米までの生活や、渡米時の移動がスムーズ。
(ワンオペ育児の不安やストレスが少ない)
・お互いにサポートしあい、協力してものごとを進めることができる。
・家や家具など、家族で納得したものを決めることができる。
・生活の立ち上げ時は、家族に対応する気持ちの余裕がなく、大変だと感じる人もいる。
(家族にいろいろ聞かれて、ストレスに感じる。など)
・未知のことが多い中、性格によっては「家族の分も自分が責任をもたなければ!」と責任を重く感じるなど、強くストレスを感じてしまう人もいる。
・家が決まるまでのホテル生活では、狭い空間にずっと一緒にいて、疲れることもある。
・特に、ワンルームなど部屋が仕切られていないホテルの部屋の場合、お互いのことが気になったり、集中したいときに集中できない。
・お子さんにとっては、あまり外に出られないホテルでの生活は苦痛かもしれない。
実際に 夫婦二人で同時に渡米してみて
私たちは、「夫婦二人で同時に渡米」をしてよかったなと思いました。
コロナのこともあって、先が分からない不安。別に渡米すれば、次にいつ会えるかもはっきりしない。
まだ若いとはいえ、コロナにかかってしまえば、命の危険性だってある。
特にアメリカ生活の立ち上げ・セットアップの段階でのストレスは、駐在員にとってつらいもの。コロナで職場の人ともなかなか会えない状況で、私は一緒にいてあげられてよかったなと感じています。
夫に聞いてみると、「ごはんを作ってくれることが一番ありがたかった。」と話していました。
アメリカは物価が高く、外食などをすると高額になる+あまり口に合わない+コロナで外食はできるだけ控えたいという状況だったので、自分たちの口に合う食事をつくって毎日家やホテルで食べることができたのは精神安定上もよかったのかなと思います。
夫だけが先に渡米していたら、仕事の忙しさもありまともな食事がとれていなかったかもしれません。
また、銀行口座の開設やSSN(ソーシャルセキュリティー)の取得など、渡米後必要になる手続きも一緒に行えたため、私自身はとても心強かったです。
もし別に渡米していたら、一人でオフィスなどに行ってやり取りをしなくてはいけなかったかもと思うと…
現在は、基本的にオフィスなどへ行く場合は事前に予約、アポイントメントを取ってからになるので、そういった事前のやり取り含め、安心でした。
もちろん、二人同時に渡米したからこそのストレスもあったと思います。特に1か月もの間、狭いホテルの中で一緒に過ごすのは、大変でした。
ホテルでの苦労
部屋はある程度の広さはあるものの、家のように明確に仕切られているわけではなかったので、夫が会議のときに私は集中できず、私がオンライン英会話をしていると夫は集中できず…
部屋のレイアウト的に、テレビを見るにも、仕事中はなかなか自由に見られない状況でした。
机もいくつもあるわけではなかったので、夫はキッチンのダイニングテーブルを仕事場とし、私のスペースは洗面所でした。
☆まとめ☆
コロナ禍で、通常よりも大変な駐在生活のスタート。
いろいろなことが、イレギュラー。駐在生活の先輩方とも違う状況下で、戸惑うこともたくさん。
そんな大変なときを一緒に乗り越えたからこそ、今、笑って一緒に話せる。
会社の規定で家族で一緒に渡米できない方、選択肢が与えられていて悩んでいる方、コロナでやむなく一人で渡米することを選択した方など様々いると思います。
私は夫婦(家族)で同時に渡米してよかったと思っていますが、家族構成や様々な要因によって状況は変わりますので、一概には何が正しい選択ということはいえません。
家族で相談し、悩みぬいて決めたとしたら、それはきっとそのときの一番ベストな選択なのではないでしょうか。
これを読んでいる皆様が、
納得のいく、この決断でよかった!
と思える選択ができることを
心より願っております。
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